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おいしいねっとに頂いたお便りの中から、食べものに関する質問にお答えするコーナーです。

プラム、すもも、プルーンの違いは?

先日プラムを食べていて思ったんですけど、みんな似たような形ですよね。皆仲間なんですかねぇ。妻はまったく違うもんだと言っていました。ふたりで言い争いになってちょっと険悪なムード。ホントのこと知ってスッキリしたい!お願いです。教えてください。

「すもも」=「プラム」>「プルーン」という感じです。

夫婦喧嘩になっては大変なので早々にご返答させていただきます。

「すもも」とは日本古来の呼び名で、この種の果実の総称名です。その英語名が「プラム (plum)」で、現在は「プラム」と呼ばれることの方が多いようですが、「すもも」との使い分けはあいまいです。また「プルーン(prune)」)は西洋すももの一種で、一般的に乾燥させれる品種を総称して呼ぶことが多いようです。

余談ですが、すももは日本でも古くから自生していました。「古事記」「日本書紀」にも書かれているんです。それが明治時代になってアメリカに渡り品種改良されて、大正時代に日本へ逆輸入されたそうです。現在の主力品種である「大石早生」「サンタローゼ」「ビューティー」などは、それら逆輸入種をもとに改良されたものがほとんどです。こういった事情から「すもも」のことを「プラム」と英語読みするようになったのかもしれませんね(あくまでも筆者の想像ですが)。

喧嘩などなさらずに、旬真っ盛りのおいしいすももをいっぱい召し上がってくださいね。

[2002.7.4]

先日、高山方面へ旅行してきました。宿泊の旅館でお造りで食べた白身の魚のことでお尋ねします。献立には、「河ふくの刺身」と書いてありました。どんな魚か知りたくご教示ください。
養殖なまずのことだと思います。

「河ふく」とは「河ふぐ」のことだと思います。(本家の河豚(ふぐ)もそうですが、「ふぐ」という呼び名は「不遇」に通じるものとして嫌われ、「福」に通ずるとして「ふく」という呼び名がしばしば用いられます)

さて「河ふぐ」の正体ですが、実は飛騨高山河合村で養殖している「飛騨清流なまず」(正式名は「チャネル・キャット・フィッシュ」といい、アメリカ原産)のことです。

なまずの泥臭さもなく、見た目や味、食感はふぐそっくり。くせが無いので、刺身や唐揚げ、蒲焼きなどの和風はもちろん、フランス料理にも合うとか。

当初は、これを用いた料理を「なまず料理」と呼んでいましたが、平成4年11月、岐阜県知事梶尾拓氏が「高級河ふぐ料理飛騨清流なまず」と命名したことが「河ふぐ」と呼ばれる始まりだそうです。

[2002.6.30]

山くらげについておしえて。
ぎぼうしの茎を干したものです。

山くらげとは、ぎぼうしの茎を干してかんぴょうのようにしたものです。かんぴょうと同じように用いることができます。

ぎぼうし(擬宝珠)とはユリ科の春の山菜の一種で、若芽と葉柄をおひたしやあえ物、天ぷらなどにしても食されます。

[2002.6.30]

紫色の芋でビーツというものがありますが食べ方が分かりません。
ボルシチなどの煮こみ料理などにどうぞ。

ビーツはてんさいなどの仲間で、割ると中が真っ赤なので「火焔菜(かえんさい)」などという呼び名もある野菜です。

食べ方で一般的なのは、ロシア料理のボルシチの具ですね。ほどよい酸味で、ビーツの赤い色が目も楽しませてくれます。

さて調理法ですが、茎は4cmほど残して水洗いし、たっぷりの水に塩と酢を加えて30〜40分ほど煮こみます。竹串がすっと通るようになればOK。そのまま冷やして、周りを指で押すようにするとツルリと皮がむけます。細切りにして、ボルシチのほか、サラダやマリネ、バター炒め、スープ、シチューなどにどうぞ。

[2002.6.30]

去年の秋に、長崎市の商店街で「グベ」という果物を見かけました。赤く、卵のような大きさと形でどのような味がするのだろうと、とても気になっています。何科でどのような果物なのか教えていただけませんでしょうか。
「むべ」というアケビ科の果実だと思います。

お問い合わせの果物は「むべ」と呼ばれるアケビ科の果実のことだと思います。長崎の五島列島の方では「ぐべ」と呼ばれるそうです。熟すとあけびに似て紫色になりますが、あけびのように口が割れず、あけびよりも甘みが強いそうです。

[2002.4.17]

しょう油を使ってさかななどを煮ているときに、へんな臭いがでることがありますが、どうしてでしょうか。臭いを少なくするにはどうしたら良いか、教えてください。
お酢や梅干しが臭みを消してくれます。

春の食卓には、温かくても、冷めてもおいしいさかなの煮付けが定番ですね。

さかなの生ぐさい臭いは、トリエチルアミンという成分のせいなんだそうです。この成分は、お酢や梅干などの酸みと結びつくと、あまり臭わなくなる性質があります。煮魚などの料理には、お酢や梅干などを適量入れてみてください。臭いがあまり気にならなくなると思います。お酢には、魚の骨を柔らかくしたり、カルシウムやマグネシウムを吸収しやすくする性質もあるので、鰯(いわし)や鯵(あじ)などの小魚なら、小骨まで食べれるようになって栄養面でも効果があります。

[2002.4.4]

ふきのとうの料理法を教えてください。
汁物や天ぷらなどにどうぞ。あく抜きがポイントです。

春らしいご質問を頂きました。ありがとうございます。

庭先やあぜ道などに、かわいい頭をひょっこり出しているのを見つけると、春はもうすぐそこまで来ているのがわかります。

ふきのとうは独特の苦さとあくがありますが、ゆでたり、揚げたりするとあくは抜け、苦さも和らぎます。まあ、このほろ苦さがいいんですけどね。

前準備
  1. 汚れた外葉を取り除きます。
  2. 根元は少し切り取ります。
  3. 水3カップに重曹小さじ1の割合で入れて煮たて、ふきのとうを入れてしんなりするまでゆでます。
  4. たっぷりの水に30分ほど浸します。途中2〜3回水を取り替えます。苦味が気になる人は一晩ぐらい水に漬けておくと苦味が和らぎます。その間も水を何回も取り替えて下さい。
ふきのとうの煮びたし
  1. 鍋に、だしカップ2/3、しょうゆとみりんを各大さじ2を入れて火にかけ、湯気が立ってきたら、前準備の済んだふきのとうを、軽く水けを絞って入れます。
  2. 煮立ったら、弱火にして17〜18分程煮続け、火を止めて、冷めるまで味を含ませます。
ふきのとうの天ぷら
  1. 前準備(1〜2)の済んだふきのとうを、まな板の上で少しつぶして平たくします。
  2. 天ぷら衣はあまり厚くつけすぎないようにします。
  3. 油を170〜180℃ぐらいに温めます。
  4. 油の温度が下がり過ぎないように、少しずつ揚げていきます。少しキツネ色になってカラッと軽い感じがしてきたら油からあげます。
  5. 好みで軽く塩を振っていただきます。
ふきのとう味噌
  1. 前準備の済んだふきのとうの水気をよく切り、細かく刻みます。
  2. 鍋に火をかけて油を入れ、刻んだふきのとうを炒めます。
  3. 赤味噌と砂糖を好みの量で加えて練り上げます。みりんを少々加えても良いでしょう。
  4. 炊き立てごはんやふろふき大根ののせていただきます。お酒のあてにもよいでしょう。

[2002.3.15]


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